大脇 大(おおわき だい)PhD 個人HPはこちらから
2009年 東北大学 工学研究科 電気・通信工学専攻 博士(工学)
2009年 東北大学工学研究科 助教
2011年 東北大学電気通信研究所 助教
2017年 東北大学工学研究科 助教
講演タイトル:昆虫を創りたい!? −ロボット工学の限界と可能性−
地球上で確認されている全動物種123万7000種のうち,92万5000種(約75%)が昆虫であり,まさに,地球は昆虫の惑星である.このような昆虫の大繁栄は,約4億8000万年という長い進化において獲得された未知環境下における適応的な移動能力に裏付けられている.さらに,昆虫を含む多くの節足動物は,捕食などを避けるための「自切」を前提とした身体構造に進化している.最も典型的な例は,多足類であるムカデが脚の転節に有する自切構造(切り取り線)の事例である.これらの事実は,環境変化のみならず自身の身体構造の変化をも前提とした適応的な移動を可能とする制御基盤が備わっていることを示唆している.この適応的移動能力を司る制御メカニズムを解明することができれば,環境適応性や耐故障性など,昆虫に比肩する能力を秘めたロボットの設計原理の創出にもつながるため,ロボット工学においても,とても魅力的な研究対象である.
昆虫を創りたい.昆虫に魅せられた私が(秘かに)抱く野望である.その一方で,昆虫について知れば知るほど,彼(彼女)らの能力と現在のロボットができることとのギャップに愕然とする.本講演では,われわれの研究グループが昆虫の移動運動(ロコモーション)を司る脚間協調メカニズムに着目し,ロボットを用いて行った研究成果を交えながら,現状のロボット工学の限界と可能性,そして,私の野望についてご批判もいただきながら議論させていただければ幸いである.
山方 恒宏(やまがた のぶひろ)PhD
2008年 東北大学大学院生命科学研究科 博士(生命科学)
2009年 Universite Toulouse III, CNRS, France
Fyssen Postdoctoral Fellow
2010年 Max Planck Institute of Neurobiology, Germany
Humboldt Postdoctoral Fellow
日本学術振興会海外特別研究員
2013年 東北大学大学院生命科学研究科 助教
講演タイトル:海外留学と研究を振り返って
一度は海外で研究生活を送ってみたい。ハイレベルな研究や異なる考え方、文化に直に触れ、視野を広めたい。若い学生の方々がそう考えるのはごく自然な事だと思います。大学院の修士課程も2年目を迎えた夏、私もそんな風に考え、ドイツ留学のための奨学金に応募しました。合格通知が届いた時は、本当にうれしかったことを覚えています。不安と期待に胸を弾ませながら、炎天下のベルリンに降り立った時の感動は未だに色褪せません。この留学は結局八年続きました。本講演では、海外に興味がある、または目指す方々のために、私の留学体験談についてお話ししたいと思います。また、ドイツポスドク時代から続けている研究「ショウジョウバエの報酬と学習」について、フィールドの最前線と今後の展望についても少しお話ししたいと思っています。
Designed by CSS.Design Sample